飲食人~転職の決断の時~
飲食店求人コミュニケーションズの斎藤です。
私は飲食業に特化した転職コンサルタントをしています。
さて、今回のテーマは・・・飲食人~転職の決断~です。
突然ですが、会社選びに悩んだことってありませんか?
会社選びに悩んだ時は “仕事と会社のバランスを取りましょう”
私は転職者の皆さんに、このようにアドバイスしています。
どんな仕事に就くか、どんな会社に入るのか?
この2つのバランスをよく考えて、転職先を決めて欲しいと思っています。
会社とは、いろいろややこしい場所です。
仕事のことだけ考えて生きていける場所ではありません。
会社にはそれぞれの“社風”があり、それに馴染めるかが重要なカギとなります。
やりたい仕事を続けるにも自分はどんな社風の中に身を置くべきなのか、
よく考えておくべきでしょう。
また景気がパッとしない現代においては給与の未払いや倒産という笑えない話もよく耳にします。
やりたい仕事を貫き通すということは同時にリスクも背負っている場合も多く
後々、後悔しないためにもバックアッププランは用意しておくのが良いでしょう。
なぜこのような話をするかと言うと飲食人の方々に多いのが“独立志向者”です。
「将来、独立したい」と考えている人がとても多いことにいつも驚かされます。
独立志向者の特徴は、①向上心が高い ②転職回数が比較的多い(修行のため)
この2つが挙げられます。
しかし、独立し成功を収めた人はそのまま突っ走って行けますが、
大半は失敗や独立を途中で諦めてしまう人が非常に多いと思います。
このように途中で自分のライフプランが大きく変化した時、
周囲の人はどのような決断をしているのでしょうか。
実際に決断された方をご紹介します。
==転職者Tさんの場合==
Tさんは、30半ばの和食の料理人。20代後半に夢であった独立を果たし、店長兼料理長としてお店を経営。5年近く経営した店も業績が落ち込み撤退を決断。“得意な和食料理のスキル生かし就職したい”と私の元へ相談に来てくれた。どの世界でも上には上がいるもの、応募した求人には強敵なライバルが多くいた。しかし、採用過程を通じて、Tさんは2つの点を高く評価された。オーナー時代に経験した幅広い経験とそれをアウトプットできる点。もう一つはTさんの人間的な魅力に。 現在、私がご紹介した企業で新店の責任者として活躍しています。以前のオーナー時代より収入も休日も安定しているようです。
==転職者Kさんの場合==
Kさんは、40半ばの元喫茶店オーナー。サラリーマン時代に不動産屋より「居ぬきの優良物件が出る」と紹介を受け、当時勤務していた会社を退社。長年の夢だった拘りの詰まった喫茶店を開業。しかし徐々に客数が減り、また運悪く前オーナーより引き継いだ設備の故障等も重なり、事業継続するには予定にない設備投資も発生してしまったことから資金繰りが厳しくなる前に撤退を決断。 “好きな珈琲に囲まれた環境で働きたい” と私の元へ相談に来てくれた。Kさんの第一印象は“疲れ果てて、自信も無くしていた” どうやら自力で就職しようと求人企業を当たっていたようだが不合格が続き、次にプロに相談しようと紹介会社へ相談に行ったが相手にしてもらえなかったようだ(本人は年齢のことを気にしていた)。 私との面談直後、有名レストランが経営する喫茶店に応募した。自信を無くしていたKさんだったが、見事内定を勝ち取り店長候補として入社した。採用過程を通じて、Kさんは2つの点を高く評価された。Kさんが以前勤めていたのは中堅カフェチェーン。そこでスーパーバイザーとしての経験があったのだ。チェーン店のスーパーバイザーの強みは“物事を論理立ててアウトプットできる点”。 もう一つはKさんの誠実な人間性。
==転職者Yさんの場合==
Yさんは、30半ばの和食料理人。20代の時は独立のことだけを考えて修行先を転々と変えていたため、30半ばで既に転職回数が4社。しかし、家庭環境の変化から独立を断念し生涯サラリーマンとして生きて行くことを決断。 “将来的に料理人を統括する立場に成りたい” と私の元へ相談に来てくれた。転職回数も多く(求人企業からは敬遠される)30半ばで管理職の経験が無いKさんは難しい転職を迫られていた。新しい目標 “統括料理長” に向けての仕事探しである。そこで私は “和食に特化した 急成長する企業” を紹介。Yさんは調理スキルを高く評価され、本人の希望額以上の給与で入社。1週間後。私の元へYさんから連絡があった「2ヵ月先に新店の立上げを任されることになったので、人材育成のノウハウを教えて欲しい」と。Yさんの管理職としてのキャリアがスタートした瞬間でした。
==決断するタイミングも大事==
20代は→経験が浅くても引く手数多(まさにアイドル時代)
30代は→管理職経験が求められる(アイドルを支える立場へ)
40代以降は→専門的スキルを保持する必要あり(大御所へ)
“転職の決断”も十人十色。
決断するにもできる限り多くの情報を仕入れて自分に合ったバランスの良い仕事と会社を選択すべきだと、私は思います。みなさんにとって新しい可能性の幕開けとなりますように。最後までお読みいただき有難うございました。
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